主に木版画(一版多色刷り水性木版画)を主体とした作品制作を行っています。
版の複数性に興味を持ち、ひとつの版から、同一のものを複数つくることではなく、同一のものから横滑りしたものや異質なものを複数作り出していけることを主な方向として現在は制作を続けています。
主に使用している版は2種類で、金魚をネガとポジのかたちで彫った版を用いています。
2005年から使用をはじめ、現在もその版を用いて多くの作品を制作しています。
作品としては異なる様相を呈していても、その全てが親と子であり、兄弟であり、層をなす関係であります。
しかし、当然その根はあるひとつのものに辿り着きます。
見方によって様々なものに変化する社会との関係、様々な顔を持って社会にいるヒトの存在が、美しく色を変える金魚たちの姿の裏に見え隠れしていけば、と考えています。